7月2日ツール・ド・フランス結果
【ツール速報】チームTTでオリカ・グリーンエッジが優勝し、ゲランズがマイヨ・ジョーヌ獲得!
第100回ツール・ド・フランスは、コルシカ島からフランス本土へと舞台を移し、7月2日にニースで25kmのチームタイムトライアルを行った。ニースの海岸線に伸びた美しいプロムナード・デ・ザングレ(英国人の散歩道)大通りのゴールに最速タイムで飛び込んだのは、オーストラリアのオリカ・グリーンエッジだった。この日はチームTT初代世界チャンピオンチームのオメガファルマ・クイックステップサイクリングチーム(ベルギー)が2番目にスタートしてベストタイムを記録し、それが長らく破られずにいたが、18番目にスタートしたオリカ・グリーンエッジは、たった0.75秒差で世界チャンピオンチームを逆転してのけたのだ。マイヨ・ジョーヌのヤン・バークランツを擁したレディオシャック・レオパードは29秒遅れでゴールしたため、前日に区間優勝したサイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ)が総合首位に立ち、マイヨ・ジョーヌを獲得した。オーストラリア人としてマイヨ・ジョーヌを着た6人目の選手になったゲランズは「夢が実現したよ。昨日は素晴らしいチームの働きで区間優勝できて、今日はボクたちがどれだけ団結したチームなのかを示した。区間優勝してマイヨ・ジョーヌを獲得するなんて、これ以上いいことはないよ」と、語っている。
総合争いでは、英国のスカイプロサイクリングがオリカ・グリーンエッジよりも3秒遅れの区間3位になり、デンマークのチームサクソ・ティンコフは9秒遅れの区間4位だった。クリストファー・フルーム(スカイ)とアルベルト・コンタドール(チームサクソ・ティンコフ)のタイム差はまだわずかに6秒だ。スカイは初日の落車に巻き込まれたゲラント・トーマスが、日曜日に行った再検査で骨盤にヒビが入っていたことが発覚していた。しかし彼はこの日、フラム・ルージュまでチームメートと一緒に走ることができた。コンタドールも初日の落車の影響が心配されていたが、無事にチームTTを終えている。しかしこの日、彼のアシストをつとめるベンハミン・ノバル(チームサクソ・ティンコフ)が競技中に写真を撮ろうとした観客とぶつかって転倒し、手首を痛める事故があった。スカイもチームサクソ・ティンコフも、序盤からケガ人が続出しているのが心配だ。総合を争うチームのなかで、チームTTで思わぬ遅れを取ってしまったのは米国のBMCレーシングチームで、26秒遅れの区間9位だった。第4ステージは初日の落車で負傷した米国のエドワード・キング(キャノンデール)がスタートから脱落し、制限時間内にゴールできずタイムオーバーになっている。
7月3日はカニュ・シュル・メールからマルセイユまでの228.5kmで第5ステージが行われる。コースは起伏があり、カテゴリー3と4の丘が4ヶ所設定されている。しかもゴール手前12km地点には、山岳ポイントにはなっていない丘がピュアなスプリンターたちを振り落とそうと待ち構えている。(Map:ASO)
■第4ステージ結果[7月2日/ニース~ニース(チームTT)/25km]
1 オリカ・グリーンエッジ(オーストラリア)25分56秒
2 オメガファルマ・クイックステップサイクリングチーム(ベルギー)+1秒
3 スカイプロサイクリング(英国)+3秒
4 チームサクソ・ティンコフ(デンマーク)+9秒
5 ロット・ベリソル(ベルギー)+17秒
6 ガーミン・シャープ(米国)+17秒
7 モビスターチーム(スペイン)+20秒
8 ランプレ・メリダ(イタリア)+25秒
9 BMCレーシングチーム(米国)+26秒
10 カチューシャ(ロシア)+28秒
12 バカンソレイユ・DCMプロサイクリングチーム(オランダ)+33秒
13 キャノンデールプロサイクリング(イタリア)+34秒
14 ベルキンプロサイクリングチーム(オランダ)+37秒
15 FDJ.fr(フランス)+42秒
16 アスタナプロチーム(カザフスタン)+56秒
17 AG2R・ラモンディアル(フランス)+1分04秒
18 ソジャスン(フランス)+1分10秒
19 チームヨーロッパカー(フランス)+1分13秒
20 コフィディス、ソルーションクレディ(フランス)+1分20秒
21 エウスカルテル・エウスカディ(スペイン)+1分24秒
■第4ステージまでの総合成績
1 サイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)12時間47分24秒
2 ダリル・インペイ(オリカ・グリーンエッジ/南アフリカ)
3 ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ/スイス)
5 シルバン・シャバネル(オメガファルマ・クイックステップ/フランス)+1秒
6 エドワルド・ボアソンハーゲン(スカイ/ノルウエー)+3秒
7 クリストファー・フルーム(スカイ/英国)+3秒
8 リッチー・ポート(スカイ/オーストラリア)+3秒
9 ニコラス・ローチ(チームサクソ・ティンコフ/アイルランド)+9秒
11 マイケル・ロジャース(チームサクソ・ティンコフ/オーストラリア)+9秒
12 アルベルト・コンタドール(チームサクソ・ティンコフ/スペイン)+9秒
14 ユルフン・バンデンブルック(ロット・ベリソル/ベルギー)+17秒
16 ライダー・ヘシェダール(ガーミン・シャープ/カナダ)+17秒
20 アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/スペイン)+20秒
22 ナイロ・キンタナ(モビスターチーム/コロンビア)+20秒
28 カデル・エヴァンス(BMC/オーストラリア)+26秒
32 ヤン・バークランツ(レディオシャック・レオパード/ベルギー)+28秒
34 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+28秒
44 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+37秒
49 ティボー・ピノ(FDJ.fr/フランス)+42秒
63 ピエール・ロラン(ヨーロッパカー/フランス)+1分13秒
64 トーマ・ボークレール(ヨーロッパカー/フランス)+1分13秒
70 イゴール・アントン(エウスカルテル・エウスカディ/スペイン)+1分24秒
75 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+3分42秒
[各賞]
■山岳賞:ピエール・ロラン(ヨーロッパカー/フランス)
■チーム成績:オリカ・グリーンエッジ(オーストラリア)
新城選手が後退したみたいです。TTは難しいかな。