鉄道マニア注目!「現役車両、あげます」"わ鉄"が無償譲渡先を募集 すでに40件超の問い合わせ


群馬県みどり市わたらせ渓谷鉄道(わ鉄)は、約30年間、現役で使ってきたディーゼル車1台の無償譲渡先を募っている。来年1月に引退予定の車両で、既にわ鉄には40件以上の引き合いがあるほどの人気ぶりだ。(池田知之)

ディーゼル車両「わ89-312号」

 譲渡する車両は、富士重工業(現SUBARU)が一九九〇年に製造したディーゼル車両「わ89-312号」で、重量二六・五トン、長さ一六・五メートル、幅三メートル、高さ四メートル。茶色の外観で、運転台は前後二カ所あり、四十八席の椅子、クーラーを備えている。

 今もなお、わ鉄では現役の車両として使われているものの、耐用年数は過ぎ、傷みも目立ってきた。わ鉄は解体費用の節約を兼ね、希望者に譲ることにした。

カフェ?事務所?休息所?

 同社には県内外の希望者からの問い合わせが多くあり、会社の事務所や休息所、カフェなどの活用アイデアが寄せられている。

 ただ無償譲渡とはいえ、受け取る人は、車両を持ち上げるクレーンや、道路で運ぶためのトレーラーを自前で手配できることなどが条件。かなりの費用負担が必要になるようだ。
 樺沢豊社長は「愛着のある車両。長く大切に保存してくれる方に譲りたい」と話している。

 譲渡希望の受け付けは二十七日まで。実際に車両を確認してもらうなどした上で、来年に引き渡す。問い合わせはわ鉄=電0277(73)2110=へ


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