7月4日ツール・ド・フランス結果

 
【ツール速報】第6ステージでインピーがアフリカ大陸の選手として初めてマイヨ・ジョーヌを獲得!
 
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第100回ツール・ド・フランスは、7月4日にエク・サン・プロバンスからモンペリエまでの176.5kmでフラットな第6ステージを競い、ドイツチャンピオンのアンドレ・グライペル(ロット・ベリソル)が集団ゴールスプリントで圧勝した。2位はマイヨ・ベールのペーテル・サガンキャノンデール)、3位はマルセル・キッテルアルゴスシマノ)だった。2011年にここで区間優勝していたマーク・カヴェンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)は、ゴールまで残り33kmで落車した影響で区間4位に終わった。この日、ゴールスプリントで集団は中切れし、マイヨ・ジョーヌのサイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ)は5秒遅れでゴール。前日まで秒差なしの総合2位だった南アフリカ出身のダリル・インピー(オリカ・グリーンエッジ)がゲランズからマイヨ・ジョーヌを引き継いだ。彼はツール史上で初めてマイヨ・ジョーヌを獲得したアフリカ大陸の選手になった。
 
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第6ステージは前日の落車で負傷したベルギーのユルフン・バンデンブルック(ロット・ベリソル)とフランスのマキシム・ブエ(AG2R・ラモンディアル)が出走せず、193選手がスタート。途中山岳ポイントはカテゴリー4が1ヶ所しかないステージだったため、0km地点からアタックしたスペインのルイスアンヘル・マテ(コフィディス)に合流する選手はいなかった。マテは19km地点で5分半のタイム差を付けたが、それ以上の広げることはできず、44kmでメイン集団に吸収された。この日は強いミストラルが横風となって集団を悩ませた。55km地点でナイロ・キンタナ(モビスターチーム)、84km地点ではホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)が落車したが、すぐ集団に復帰した。

中間スプリント地点はドイツチャンピオンのアンドレ・グライペル(ロット・ベリソル)がトップで通過し、20ポイントを獲得。マーク・カヴェンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)は2位で通過して17ポイント獲得したが、マイヨ・ベールのペーテル・サガンキャノンデール)は4位通過で13ポイントだった。

ゴールまで残り33km地点で、カヴェンディッシュが落車。不運にもチームメートは近くにおらず、単独で集団に復帰しなければならなくなってしまった。タイム差はあっという間に40秒以上になったが、チームメートのシルバン・シャバネルとミハウ・クウィアートコウスキーが集団の前でペースを落とすようにコントロール。さらにペーテル・ベリッツが下がってカヴェンディッシュを引き、ゴールまで残り28kmで集団に戻ることができた。しかし、これでカヴェンディッシュは節約しておかなければならないエネルギーを使い果たし、ゴールスプリントでは早々に勝負をあきらめてしまった。
 
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集団ゴールスプリントでは、最初チームアルゴスシマノがキッテルのために先頭で列車を組んだが、残り1.5kmでロット・ベリソルが取って代わり、グライペルをゴールまで運ぶことに成功した。チームは総合のエースを失ってしまったが、区間優勝を得ることができたのだ。「昨日ボクはスプリントでちょっとためらってしまったが、今日は本当に迷わず突き進み、チームもそうだった。また勝てて本当に誇らしいよ」と、区間優勝したグライペルは喜びを語っている。

アフリカ大陸に初めてのマイヨ・ジョーヌをもたらしたインピーは「誰もがいつもこの瞬間を夢見ていて、たくさんの良い自転車選手がこれを経験してきた。今日、ボクはオリカ・グリーンエッジのおかげでこのチャンスを得られたとても幸運な男さ。今日ボクたちはゴスのスプリントのために働いていたけど、ゲランズはもう1日マイヨ・ジョーヌを着ることをあきらめて、これをボクにくれたんだ。魔法みたいだよ。明日には失ってしまうだろうけれど、ツール・ド・フランスをリーダーとして走るんだから、素晴らしいことになるだろう。ゴールまでずっと、天にも上る気分だろう。浮いてるみたいに感じられたらいいね」と、大喜びだ。奇しくも彼がマイヨ・ジョーヌを獲得したモンペリエは、同じ南アフリカ出身のロバート・ハンター(ガーミン・シャープ)が、2007年にツールで初区間優勝した場所だった。南アフリカでは、この街は自転車選手の聖地になるだろう。

落車が続出した第6ステージは、ゴールまで残り11.5kmの中央分離帯でヤネシュ・ブライコビッチ(アスタナ)も犠牲になった。彼はチームメートのアレクセイ・ルツェンコに付き添われ、10分以上遅れてゴールしたが、左ヒザにひどいケガを負ってしまったため、レースを続けることができなくなってしまった。アスタナはすでにアンドレイ・カーシェチキンとフレドリク・ケシャコフがツールを去っているため、ブライコビッチのリタイアでメンバーが6人になった。

ツールはピレネーを目指して旅を続け、7月5日にはモンペリエからアルビまでの205.5kmで第7ステージが行われる。コースには中盤にカテゴリー2のクロワ・ド・ムニス峠越えがある。(Map:ASO)
 
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■第6ステージ結果[7月4日/エク・サン・プロバンスモンペリエ/176.5km]

1 アンドレ・グライペル(ロット・ベリソル/ドイツ)3時間59分02秒

2 ペーテル・サガンキャノンデールスロバキア


4 マーク・カヴェンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ/英国)

5 フアンホセ・ロバト(エウスカルテル・エウスカディ/スペイン)

6 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウエー)

7 ホセホアキンロハス(モビスターチーム/スペイン)

8 ダニー・ファンポッペル(バカンソレイユ・DCM/オランダ)

9 ロベルト・フェラーリ(ランプレ・メリダ/イタリア)

10 サミュエル・デュムラン(AG2R・ラモンディアル/フランス)

12 エドワルド・ボアソンハーゲン(スカイ/ノルウエー)

13 ダリル・インピー(オリカ・グリーンエッジ/南アフリカ

17 カデル・エヴァンス(BMC/オーストラリア)+5秒

18 クリストファー・フルーム(スカイ/英国)+5秒

19 リッチー・ポート(スカイ/オーストラリア)+5秒

22 アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/スペイン)+5秒

29 アルベルト・コンタドール(チームサクソ・ティンコフ/スペイン)+5秒

48 サイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)+5秒

51 ミハウ・クウィアートコウスキー(オメガファルマ・クイックステップポーランド)+5秒

102 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+5秒

191 ヤネシュ・ブライコビッチ(アスタナ/スロベニア)+10分48秒

■第6ステージまでの総合成績

1 ダリル・インピー(オリカ・グリーンエッジ/南アフリカ)22時間18分17秒

2 エドワルド・ボアソンハーゲン(スカイ/ノルウエー)+3秒

3 サイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)+5秒

4 ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ/スイス)+5秒

5 ミハウ・クウィアートコウスキー(オメガファルマ・クイックステップポーランド)+6秒

6 シルバン・シャバネル(オメガファルマ・クイックステップ/フランス)+6秒

7 クリストファー・フルーム(スカイ/英国)+8秒

8 リッチー・ポート(スカイ/オーストラリア)+8秒

9 ニコラス・ローチ(チームサクソ・ティンコフ/アイルランド)+14秒

10 ロマン・クロイツィーゲル(チームサクソ・ティンコフ/チェコ)+14秒

11 アルベルト・コンタドール(チームサクソ・ティンコフ/スペイン)+14秒

66 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+3分47秒

[各賞]

■ポイント賞:ペーテル・サガンキャノンデールスロバキア

■山岳賞:ピエール・ロラン(ヨーロッパカー/フランス)

■新人賞:ミハウ・クウィアートコウスキー(オメガファルマ・クイックステップポーランド

■チーム成績:オリカ・グリーンエッジ(オーストラリア)

 
新城選手の第6ステージはそれなりに良い成績を取れた感じがしています。