<津軽森林鉄道>軌道跡や台車など林業遺産に認定 東北初


林業遺産に選ばれた津軽森林鉄道(東北森林管理局提供)

東北森林管理局は29日、林業の発展につながった施設などを認定する「林業遺産」に、青森県の「津軽森林鉄道遺構群及び関係資料群」が認定されたと発表した。林業遺産の登録は東北で初めて。
 津軽森林鉄道の軌道跡やトンネルといった遺構や写真のほか、青森市森林博物館で展示されているモノコック鋼製運材台車などが認定された。木材を運ぶ森林鉄道として日本で初めて開業し、線路の総延長が全国最長の283キロを誇ったことが評価された。
 津軽森林鉄道は、1909年に完成。青森市沖館の青森貯木場を起点に、津軽半島に張り巡らされた本線や支線を通じて、廃止された67年まで、蒸気機関車で木材を運搬していた。
 林業遺産の認定は、林業の発展の歴史を記録するため、日本森林学会が2013年度に始めた。これまで全国で23件が登録されている。
 青森市の小野寺晃彦市長は「わが国最初の森林鉄道が価値ある遺産として認められたのは大変誇りに思う」とコメントした。


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