神戸空港へのアクセス強化へ 道路、ポートライナー改善


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ホームが東側へ延伸されるポートライナー三宮駅=16日午後、神戸市中央区雲井通7(撮影・後藤亮平)

 神戸市は2019年度、市街地から神戸空港方面への交通アクセスの強化に着手する。新神戸駅付近と空港方面を直結する都市計画道路「生田川右岸線」(約1.5キロ)の車線拡張や、空港までつなぐポートライナー三宮駅のホーム延伸工事を設計し、早ければ20年度に実施する。神戸空港は16日で開港から13年。民営化に伴う3空港一体運用による利用増を見据え、本格的な交通網の改善に乗りだす。(石沢菜々子
 生田川右岸線は、神戸空港が開港した06年2月に全面開通。片側2車線で布引交差点と磯上通1交差点を結び、付近には新神戸トンネル山麓バイパス、阪神高速神戸線の出入り口がある。途中の新生田川橋交差点から浜手幹線の一部などと連絡し、港島トンネル経由でポートアイランドにつながる。
 結節点のため交通量が多く、朝夕ラッシュ時などの渋滞が課題に。神戸空港の利用者増や三宮の再整備などで交通量のさらなる増加が見込まれることから、同市は片側3車線を基本に拡張する方針。右左折レーンを増やすなど交差点も改良し、渋滞解消を図る。
 工事実施に向けた設計のため、19年度当初予算案に約1億3千万円を計上した。拡張によって、新神戸神戸空港間で連節バスを導入する場合にも対応しやすくなるという。
 ポートライナーでは、三宮駅の朝夕の混雑緩和へ、駅ホームを東へ約20~30メートル延伸する方針。補完機能として、ポートアイランド方面へのバス路線の再編や増便なども検討する。19年度当初予算案に計約1億1千万円を盛り込んだ。
 また、市は18年度、ポートライナーの輸送力増強へ、現在の1編成当たり6両を8両へ増やす場合の手法や費用などを調査。19年度はさらに検討を進めるといい、担当者は「公共交通の在り方を総合的に考える」と話す。
 一方、市は19年度、神戸空港利用者へのリムジンバスのPRも強化。市空港推進課は「新神戸、三宮の両駅から22分。スーツケースなど大きな荷物のある人には特に便利で、利用促進を図りたい」としている。


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