台湾から特急電車600両など受注 日立・東芝


日立製作所は15日、台湾鉄路管理局(台鉄)から新型特急電車600両を約443億台湾ドル(約1600億円)で受注したと発表した。2021年以降に順次納入し、台湾全土を結ぶ都市間特急として運行される。また東芝インフラシステムズも同日、台鉄が20年末から投入する通勤電車520両分のモーターや変圧器など主回路システム一式を受注したと発表した。
 台鉄は輸送力向上のため、24年まで10年間で車両の大規模更新を進める計画。一連の受注も計画の一環で、両社は「これまでの実績が評価された」とし、引き続き台湾市場に注力する。

日立は、近年では台湾初の振り子式特急電車TEMU1000形=通称・太魯閣(タロコ)号=を06年から64両提供し、アフターサービスも手がけている。今回は振り子構造ではない新形式で、12両編成。完成予想図は台鉄側の意向で公表していない。
 一方、東芝が受注したのは主に台湾西海岸の路線を走る通勤電車の主回路システム。受注額は70~80億円とみられ、車両を製造する韓国の現代ロテムに納入する。東芝は台湾から00年以降に通勤電車700両分の主回路を受注し、台湾高速鉄道の運行管理システムも納入した。

日立製作所が製造した台湾初の振り子式特急電車TEMU1000形=通称・太魯閣(タロコ)号=。さらに新型の特急車両を600両受注した(同社提供) 日立製作所が製造した台湾初の振り子式特急電車TEMU1000形=通称・太魯閣(タロコ)号=。さらに新型の特急車両を600両受注した(同社提供)


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