巨人・上原浩治投手 「100勝&100ホールド&100セーブ」の「トリプル100」を達成


セ・リーグ、広島10x-9巨人=延長十回、14回戦、広島10勝4敗、20日、マツダ)偉業達成だ!! 巨人・上原浩治投手(43)が20日、広島14回戦(マツダ)の七回から3番手で登板し、1回1安打無失点。日米通算100ホールドに到達した。これで134勝、128セーブと合わせて日本球界初、世界でも米大リーグ、ヤンキースなどで活躍したトム・ゴードンに次いで2人目となる「100勝&100ホールド&100セーブ」の「トリプル100」を達成した。
 --日本初の偉業
 「まだ誰も達成していない記録を自分がやったということはうれしい。これは一人ではできないことなので、当時の監督、コーチ、トレーナー、いろいろな人に感謝したいと思います」
 --今年は10年ぶりに巨人に復帰
 「必要としてくれるチームにいくのが、選手としてうれしいこと。メジャーでもう1年という思いが間違いなくあったけど、そこでメジャーからの誘いというのが、いい話がなかった。正直、自分の中では辞めるつもりで、半分以上はそういう気持ちでいた」
 --一度は引退を決意したが、撤回した
 「野球がしたいという思いですよね。今野球をしないで、次の仕事は何をするのかって、何も自分の中で思い浮かぶことがないですから。野球がしたい、という思いが強かった」
--年齢差がある主力らとの距離感は
 「(巨人に)入ったときに、ピッチャーのリーダーである(菅野)智之と、野手のリーダーである(坂本)勇人には『遠慮なく言ってくれ』と言った。このチームは2人のチームというか、2人が中心になっていくチームなので、『全然気にしないでやってくれ』というのは言いました」
 --そんな中、世界でも2人目の記録達成
 「日本人で、これから誰も達成できない記録だとは思っている。なのに、(投手は)200勝といわれますからね。そこも変えたい一つですよね。中継ぎとかクローザーに、もっと光が当たるように」
 --先駆者として、中継ぎの代表として達成したかった数字
 「今後、中継ぎ、クローザーをやっている人たちの励みになればいいと思う。クローザーに関しては250セーブというのがありますけど、中継ぎは何もありませんから。何かあればいいなと思いますけどね」
 --43歳という年齢までやれている。体のケアやこだわりは
 「睡眠が一番かな。あとはやり過ぎないことですよね、練習を。やっぱり試合に100%を持っていかないといけない。練習で100%を持っていっても何も意味がないので。練習はある程度ほどほどにして、試合に100%を持っていけるように」
--米大リーグ時代、巨人は自分が成長する上で欠かせない球団だったと言っていた
 「あの時は、ジャイアンツに帰って来ると思っていなかったので、そういう表現をしたと思うけど、いまは拾ってもらったという感じが自分のなかである。恩返しじゃないけど、10年間お世話になったことを返していければと思う」
★単身赴任
 家族を米国に残し、日本で“単身赴任”をしている上原。食事は栄養士に、冷凍したものを送ってもらい、解凍して食べているという。ただ、炊飯は自らが行うようで「お米は、全然自分で炊けますから。それは大丈夫です」と自信満々だ。日本に来て間もないうちは、練習をしながら休養日は部屋の片付けに追われていたが、現在は「午前中は休んで、午後は体を動かしている」と充実した生活を送っている。

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【上原浩治 特別インタビュー】「これから誰も達成できない記録だと思っている」(1)
上原は1回無失点でベンチに戻り、笑顔をみせた(撮影・矢島康弘)