ツール第13ステージ個人TTはオランダTTチャンピオンのドゥムランが区間優勝


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得意の個人TTで区間2勝目を上げたオランダTTチャンピオンのドゥムラン(Photo: YAZUKA WADA)


第103回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月15日にブール・サン・タンデオルからラ・カベルヌ・デュ・ポン・ダルクまでの37.5kmで今年最初の個人タイムトライアル区間になった第13ステージを競い、オランダTTチャンピオンのトム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン)が優勝した。

マイヨ・ジョーヌのクリストファー・フルーム(スカイ)は1分3秒遅れで区間2位に入り、総合首位の座を守った。

この日はフランスTTチャンピオンのティボー・ピノ(FDJ)が気管支炎でスタートしなかった。前日のステージで落車し、鎖骨を骨折したオーストラリアのサイモン・ゲランズ(オリカ・バイクエクスチェンジ)もツールを去った。
 


個人TTでマイヨ・ジョーヌのフルームが総合のリードを広げた!

http://www.cyclesports.jp/sites/default/files/styles/layout_image_sneak/public/WADA-2495.jpg?itok=adPsjbeM <img typeof="foaf:Image" src="http://www.cyclesports.jp/sites/default/files/styles/layout_image_sneak/public/WADA-2495.jpg?itok=adPsjbeM" alt="" title="区間優勝は出来なかったが、総合のライバルたちにタイム差をつけることができたフルーム(Photo: YAZUKA WADA)" /> 区間優勝は出来なかったが、総合のライバルたちにタイム差をつけることができたフルーム(Photo: YAZUKA WADA)
第13ステージは188選手がスタートランプに上がった。風はまだ強く、60km/hの突風が吹くこともあった。

前夜南仏のニースで発生した事件を受け、主催者はスタートとゴール地点で音楽を鳴らさず、会場の実況も控えめに行われた。広告キャラバンもこの日は音楽を鳴らさずに走った。

競技開始前後に黙祷が行われ、終了後の表彰式も自粛となり、区間優勝したドゥムランと各賞ジャージ獲得選手が壇上に並んだだけだった。

序盤に好タイムを出したのは、この日総合123位でスタートしたポルトガルTTチャンピオンのネルソン・オリベイラ(モビスター)で、平均時速43.46km/h、タイムは51分46秒だった。

オリベイラは総合49位でスタートしたドゥムランがゴールするまで暫定トップをキープし、最後は区間3位に入った。

オランダTTチャンピオンジャージを着たドゥムランは、平均時速44.7km/hで37.5kmのコースを疾走し、ホットシートで総合上位の選手たちの走りを見守った。

しかし、この日はドゥムランのタイムを脅かすような選手は現われなかった。マイヨ・ジョーヌのフルームでさえ、7km地点の第1計測ポイントでトップのドゥムランよりも17秒遅れていた。

その差は縮まることなく広がり続け、ゴールでは1分3秒遅れになった。それでもフルームは区間2位になり、総合上位で最も良いタイムを出した選手になった。

この日、目覚ましい走りを見せたのはオランダのバウケ・モレマ(トレック・セガフレード)だった。彼は前日のモン・バントゥでも事故が発生するまでフルームと互角に走っていたが、個人タイムトライアルでもフルームにたった51秒遅れでレースを終えた。モレマはこの日の快走で総合4位から1分47秒遅れの総合2位に浮上した。

マイヨ・ブランを着た英国のアダム・イエーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ)は、個人タイムトライアルが得意ではないが、この日はフルームとのタイム差を1分58秒に抑え、総合では1分45秒遅れの3位に留まることができた。

一方、コロンビアのナイロ・キンタナ(モビスター)はフルームよりも2分以上遅いタイムでゴールし、総合4位に後退。アルプス山岳区間の前に3分近いタイム差を付けられてしまった。ピレネー終了時点ではまだ僅差だったマイヨ・ジョーヌ争いは、個人タイムトライアルを終えて大きく開く展開となった。

第13ステージではベルギーのエドワルド・トゥンス(トレック・セガフレード)がレース中に転倒する事故があった。彼はそのまま病院へ搬送され、ツールを棄権した。病院での検査の結果、トゥンスは胸骨(T12)を骨折しており、手術が必要だと診断されている。
 
 

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■今大会で区間2勝目を上げたドゥムランのコメント「フルームの第1計測ポイントでのタイムを見た時に、彼が僕を打ち負かすのは難しいだろうとわかっていた。僕は後半速かったから、勝てる自信があったんだ。ツール開幕前に、このステージは最大の目標だった。

けれど今朝はちょっと集中力を失っていた。ここからたった数100km離れたところであんな悲劇が起こったと聞いたら、それが普通だ。とにかく、僕たちはレースをした。うまくタイムトライアルを走ることができた。風で危なかったけれど集中し続けた。フルームや他の皆よりも1分以上速く走れるとは期待していなかったが、それは僕に大きな自信を与えてくれるよ」


■個人TTで総合のライバルたちとのタイム差を広げることができたフルームのコメント「今日は全力を捧げた。でも、悲しすぎる。ボクの競技キャリアで最も奇妙な瞬間だ。フランスで起こったことを考えると、今日のステージについて語るのは難しい。それはレースに違う視点をもたらす。ボクの思いはニースで被害に遭った家族に向けられている。そこの道ではたくさんトレーニングしている…」


■フルームとのタイム差が3分近くになってしまったキンタナのコメント「僕の体は終盤によく動いた。最初は本当に苦しんだ。総合で3分遅れと、差がついてしまった。脚が良い状態であり続けてくれることを願うよ。まだ山岳はたくさんある。僕はいつものようにアタックを試みるだろう。それができる脚があることを願う。できることすべてを試みるつもりだ」


■総合3位に留まっている23歳のイエーツのコメント「危険なステージだったが、僕はアップヒルで調子がいいと感じていた。風のせいで平坦部分でもっと苦しんだよ。タイムトライアルは得意じゃないから、優勝候補に対してもっとタイムを失うだろうと予想していた。だから悪くはなかった。50分間全力で走ったよ。僕はまだ表彰台に留まっている。それはTTの後に居たかった場所だ。まだ1週間あるから予測は難しい。もし悪い日があれば、1分は簡単に失ってしまう。だからストレスを感じたくないよ」
 



7月16日はモンテリマールからビラール・レ・ドンブ(パルク・デ・オワゾー)までの208.5kmで平坦区間の第14ステージが行われる。
 


 
■第13ステージ結果[7月15日/ブール・サン・タンデオル~ラ・カベルヌ・デュ・ポン・ダルク/37.5km(個人TT)]

1 トム・ドゥムラン(ジャイアント・アルペシン/オランダ)50分15秒
2 クリストファー・フルーム(スカイ/英国)+1分03秒
3 ネルソン・オリベイラ(モビスター/ポルトガル)+1分31秒
4 ジェローム・コッペル(IAM/フランス)+1分35秒
5 ローハン・デニス(BMC/オーストラリア)+1分41秒
6 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+1分54秒
7 ゲラント・トーマス(スカイ/英国)+2分00秒
8 ヨン・イサギレ(モビスター/スペイン)+2分02秒
トニー・マルティン(エティックス・クイックステップ/ドイツ)+2分05秒
10 スティーブン・カミングス(ディメンションデータ/英国)+2分24秒
15 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+2分48秒
16 ティージェイ・バンガルデレン(BMC/米国)+2分50秒
18 アダム・イエーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/英国)+3分01秒
20 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+3分08秒
21 リッチー・ポート(BMC/オーストラリア)+3分08秒
23 ファビアン・カンチェッラーラ(トレック・セガフレード/スイス)+3分15秒
25 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+3分29秒
30 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+3分52秒
33 ダニエル・マーティン(エティックス・クイックステップアイルランド)+4分10秒
37 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+4分25秒
42 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+4分46秒
167 新城幸也(ランプレ・メリダ/日本)+8分59秒
■第13ステージまでの総合成績 
1 クリストファー・フルーム(スカイ/英国)58時間02分51秒
2 バウケ・モレマ(トレック・セガフレード/オランダ)+1分47秒
3 アダム・イエーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/英国)+2分45秒
4 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+2分59秒
アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+3分17秒
ティージェイ・バンガルデレン(BMC/米国)+3分19秒
7 ロマン・バルデ(AG2R・ラモンディアル/フランス)+4分04秒
8 リッチー・ポート(BMC/オーストラリア)+4分27秒
ダニエル・マーティン(エティックス・クイックステップアイルランド)+5分03秒
10 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+5分16秒
13 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+5分54秒
140 新城幸也(ランプレ・メリダ/日本)+2時間14分40秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):ペーテル・サガン(ティンコフ/スロバキア
■山岳賞(マイヨ・アポワ):トーマス・ドヘント(ロット・ソウダル/ベルギー)
■新人賞(マイヨ・ブラン):アダム・イエーツ(オリカ・バイクエクスチェンジ/英国)
■チーム成績(黄ゼッケン):BMCレーシングチーム(米国)
(http://www.letour.fr/us/)

ツール第13ステージの公式ダイジェスト映像


Summary - Stage 13 (Bourg-Saint-Andéol / La... 投稿者 tourdefrance_en

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