7月21日ツール・ド・フランス結果

 
【ツール速報】100回記念ツールで英国のフルームが総合優勝!/シャンゼリゼ区間はキッテルが4勝目
 
 
第100回ツール・ド・フランスは7月21日にベルサイユからパリ・シャンゼリゼまでの133.5kmで最終日の第21ステージを競い、クリストファー・フルーム(スカイ)が総合初優勝を果たし、英国に2年連続でマイヨ・ジョーヌをもたらした。2位は新人賞と山岳賞を獲得したコロンビアのナイロ・キンタナ(モビスターチーム)、3位はスペインのホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)だった。日本から唯一参加していた新城幸也(ヨーロッパカー)は、総合99位で4度目のツールを完走した。シャンゼリゼ・ゴールは集団ゴールスプリントになり、ドイツのマルセル・キッテルアルゴスシマノ)がアンドレ・グライペル(ロット・ベリソル)とマーク・カヴェンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)を打ち負かして今大会4勝目を上げている。
 
第21ステージは午後5時45分にパリ郊外のベルサイユ宮殿前から170選手がスタート。敢闘賞の赤いゼッケンは、スーパー敢闘賞を受賞したクリストフ・リブロン(AG2R・ラモンディアル)が付けていた。パリに入ると凱旋パレードモードが終了し、最後のレースがスタート。この日のゴールは日没時間に設定されていた。100周年記念大会のシャンゼリゼ周回コースは、凱旋門をぐるりと回る特別仕様だった。残り8周の終盤に集団から抜け出したのはデービッド・ミラー(ガーミン・シャープ)とフアンアントニオ・フレチャ(バカンソレイユ・DCM)だった。2人は20秒近い差を付けて逃げ続けた。集団では残り38kmでリューウェ・ウェストラ(バカンソレイユ・DCM)が途中リタイア。彼はここ数日病気を患い、抗生物質の投与を受けていた。

残り5周に入ってフレチャは脱落し、ミラーが独走を続けたが、彼も残り3周に入って吸収された。つづいてアタックしたのはアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)、マヌエル・クインツィアート(BMC)、ブラム・タンキンク(ベルキン)の3人だったが、彼らもスプリンターを擁するチームがコントロールする集団に残り1周で捕まってしまった。 ゴールまで残り2kmで集団の先頭はオメガファルマ・クイックステップが引いていたが、この日はアルゴスシマノ、ロット・ベリソル、キャノンデールカヴェンディッシュのために完璧なコントロールをすることは不可能だった。最後は残り300メートルからスパートしたキッテルを、グライペルカヴェンディッシュも追い越すことができなかった。

キッテルは昨年のツールでは病気のため序盤でリタイアして区間優勝することができなかったが、今年は出場選手のなかでもっとも多い区間4勝を上げることができた。「我々がどんな風にスプリントの準備をしたかをボクはとても誇りに思う。実際、言葉にできないほどだ。これはボクにとっては夢で、今日実現したんだ。正直言って、この夢がこんなに早く実現するとは思ってなかった。本当に誇らしいよ」と、25歳でシャンゼリゼ区間を制したキッテルは喜びを語っている。

ゴール後、日か沈んで夜の帳が下りたシャンゼリゼ大通りで、100周年記念大会を締めくくるセレモニーが盛大に行われた。そしてフルームは、アフリカ生まれの選手として初めてツール・ド・フランスのチャンピオンになった。

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