6月30日ツール・ド・フランス結果

 
【ツール速報】第2ステージはバークランツがサブライズな逃げ切りでプロ初優勝してマイヨ・ジョーヌを獲得!
 
イメージ 1
 
第100回ツール・ド・フランスは、6月30日にバスティアからアジャクシオまでの156kmで第2ステージを競い、ベルギーのヤン・バークランツ(レディオシャック・レオパード)が、たった1秒差で逃げ切ってプロ初優勝となるツール区間初優勝を上げ、マイヨ・ジョーヌも獲得した。2位にはこの日の最有力優勝候補だったペーテル・サガンキャノンデール)がメイン集団のゴールスプリントを制して入り、3位には23歳のミハウ・クウィアートコウスキー(オメガファルマ・クイックステップ)が入って新人賞のマイヨ・ブランを獲得した。日本から唯一参加している新城幸也(ヨーロッパカー)は区間12位だった。バークランツはゴールまで残り7kmで集団から抜け出した6選手の1人で、ただ一人ゴールまで諦めずに抵抗を続けて栄光を手中に収めた。この日、マイヨ・ジョーヌを着ていたマルセル・キッテルアルゴスシマノ)は、中盤のセッラ峠で集団から脱落し、17分35秒遅れでゴール。ツールには現在ボーナスタイム制度がなく、タイム差がない場合は区間順位の累計で総合順位が決まる。メイン集団が一緒にゴールしていれば、36歳のデービッド・ミラー(ガーミン・シャープ)がマイヨ・ジョーヌを獲得するはずだった。しかし、バークランツがたった1秒差を付けてゴールしたため、ミラーの夢は消えてしまった。総合を争うビッグネームたちは全員メイン集団でゴールしたが、昨年のジロ・デ・イタリアで総合3位になったトーマス・ドヘント(バカンソレイユ・DCM)は17分35秒遅れでゴールし、大会2日目で総合争いから脱落している。
 
第2ステージは198選手が出走。前日の落車で負傷した選手たちも全員スタートラインに並んだ。中盤に越えなければならなかったカテゴリー3のセッラ峠で、キッテルを含めたピュアなスプリンターたちはメイン集団から脱落した。つづくカテゴリー2のビッザノーバ峠登坂の終盤で、地元フランスの集団からピエール・ロラン(ヨーロッパカー)がアタック。序盤から逃げ続けていたブレル・カドリ(AG2R・ラモンディアル)を追い越すと、先頭で山頂を通過し、山岳賞のマイヨ・アポアを獲得した。しかし、ロランはゴールまで残り46.5kmでメイン集団に吸収され、レースは振り出しに戻った。
 
イメージ 2

 
この日はゴール手前13km地点に、1km続くカテゴリー3のサラーリオの丘があった。ここで最初にアタックしたのはフアンアントニオ・フレチャ(バカンソレイユ・DCM)だった。しかしすぐに追いかけてきたシリル・ゴチエ(ヨーロッパカー)に抜かされてしまった。それを追って集団から総合優勝を争う英国のクリストファー・フルーム(スカイ)が飛び出すシーンもあった。ゴール手前7.5kmでゴチエが吸収された直後、アタックを決めたのはシルバン・シャバネル(オメガファルマ・クイックステップ)だった。すぐにヤコブ・フグルサング(アスタナ)、ゴルカ・イサギレ(エウスカルテル・エウスカディ)、マヌエーレ・モーリ(ランプレ・メリダ)、フレチャ、バークランツが合流し、6人で先頭グループを形成した。キャノンデールが猛追する集団が後方に迫ると、先頭グループにはあきらめの空気が流れ始めたが、バークランツは残り1.5kmで単独アタックを敢行。そのまま独走でゴールに飛び込んだ。それは彼にとって、プロ転向する前の2008年にツール・ド・ラブニールで優勝して以来の勝利だった。「マイヨ・ジョーヌも取れるだろうとわかっていたけど、信じられない。おそらくボクのキャリアで最初で最後になるだろうけど、今日これを着るんだ。残り500メートルでまだ差があるのを見て、自分自身に“頑張れ、この差を保つんだ。人生で最高の日になるぞ”と言った。そしてそれをやり遂げたんだ」と、バークランツは喜びを語っている。
 
7月1日はアジャクシオからカルビまでの145.5kmで、コルシカ島で最後のステージとなる第3ステージが行われる。コースには序盤から上り坂がいくつも登場し、終盤には全長3.3km、平均勾配8.1kmでカテゴリー2のマルソリーノ峠を越えなければならない。
 
イメージ 3
 
■第2ステージ結果[6月30日/バスティアアジャクシオ/156km]

 
1 ヤン・バークランツ(レディオシャック・レオパード/ベルギー)3時間43分11秒

 
2 ペーテル・サガンキャノンデールスロバキア)+1秒

 
3 ミハウ・クウィアートコウスキー(オメガファルマ・クイックステップポーランド)+1秒

 
4 ダビデ・チモライ(ランプレ・メリダ/イタリア)+1秒

 
5 エドワルド・ボアソンハーゲン(スカイ/ノルウエー)+1秒

 
6 ジュリアン・シモン(ソジャスン/フランス)+1秒

 
7 フランチェスコ・ガバッツィ(アスタナ/イタリア)+1秒

 
8 ダリル・インペイ(オリカ・グリーンエッジ/南アフリカ)+1秒

 
9 ダニエーレ・ベンナーティ(チームサクソ・ティンコフ/イタリア)+1秒

 
10 セルゲイ・ラグチン(バカンソレイユ・DCM/ウズベキスタン)+1秒

 
12 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+1秒

 
169 マルセル・キッテルアルゴスシマノ/ドイツ)+17分35秒

 
■第2ステージまでの総合成績

 
1 ヤン・バークランツ(レディオシャック・レオパード/ベルギー)8時間40分03秒

 
2 デービッド・ミラー(ガーミン・シャープ/英国)+1秒

 
3 ジュリアン・シモン(ソジャスン/フランス)+1秒

 
4 ダリル・インペイ(オリカ・グリーンエッジ/南アフリカ)+1秒

 
5 エドワルド・ボアソンハーゲン(スカイ/ノルウエー)+1秒

 
6 サイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)+1秒

 
7 ミハウ・クウィアートコウスキー(オメガファルマ・クイックステップポーランド)+1秒

 
8 セルゲイ・ラグチン(バカンソレイユ・DCM/ウズベキスタン)+1秒

 
9 クリストフ・リブロン(AG2R・ラモンディアル/フランス)+1秒

 
10 カデル・エヴァンス(BMC/オーストラリア)+1秒

 
33 新城幸也(ヨーロッパカー/日本)+1秒

 
[各賞]

 
■ポイント賞:マルセル・キッテルアルゴスシマノ/ドイツ)

 
■山岳賞:ピエール・ロラン(ヨーロッパカー/フランス)

 
■新人賞:ミハウ・クウィアートコウスキー(オメガファルマ・クイックステップポーランド)

 
■チーム成績:レディオシャック・レオパード(ルクセンブルク
 
新城選手がかなり追い上げていますね。序盤から飛ばして行って欲しいです。