5月18日ジロ・デ・イタリア結果

 
【速報】悪天候でコース変更したジロ第14ステージはサンタンブロージョが区間優勝!
 
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第96回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月18日にチェルベレからバルドネッキアまでの180kmで第14ステージを競い、イタリアのマウロ・サンタンブロージョ(ビーニファンティーニ・セッレイタリア)が区間初優勝した。彼はゴールまで残り2kmの上り坂でメイン集団からアタックしたマリア・ローザのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)につき従い、2人でゴールまで走りきり、最後は先頭でゴールに飛び込んだ。ニーバリはマリア・ローザを着て区間優勝することはできなかったが、リゴベルト・ウラン(スカイ)に30秒差、カデル・エヴァンス(BMCレーシング)に33秒差を付け、さらに区間2位で12秒のボーナスタイムも獲得できた。区間3位にはコロンビアのカルロスアルベルト・ベタンクール(AG2R・ラモンディアル)が入り、総合9位に浮上した。
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第14ステージは天候不良が予想されたため、降雪によって気温が非常に低くなっていたセストリエーレ峠越えをキャンセルして行われたが、悪天候によってTV中継もできなくなり、ライブ中継はゴールゾーンに設置された定点カメラの映像だけになってしまった。レースは14km地点から4人のイタリア人がアタック。メンバーは序盤戦で区間優勝してマリア・ローザを着たルーカ・パオリーニ(カチューシャ)、ソニー・コルブレッリ(バルディアーニバルボレ・CSFイノックス)、ダニエーレ・ピエトロポッリ(ランプレ・メリダ)、マッテーオ・トレンティン(オメガファルマ・クイックステップ)だった。彼らはこの日、唯一の難所となった最後のバルドネッキア峠まで逃げ続けたが、結局逃げ切ることはできなかった。終盤、メイン集団はスカイが引き続け、30人ほどに減って最後の峠を迎えた。そして残り4kmでエナオがディエゴ・ローザ(アンドロニジョカットリ・ベネズエラ)とともにアタックし、イタリアチャンピオンのフランコ・ペッリゾッティ(アンドロニジョカットリ・ベネズエラ)も加わったが、残り2kmの手前でメイン集団に捕まってしまった。つづいてバルドネッキア峠でもっともキツい坂でニーバリがアタック。サンタンブロージョ、ベタンクールが反応して付いていった。ベタンクールは途中で脱落したが、ニーバリとサンタンブロージョは霧の峠を駆け上がり、この日唯一のライブ映像にその勇姿が映し出された。そしてサンタンブロージョが栄光を手中に収めた。「ニーバリの後ろに付いて行くのはかなり大変だったよ。今年のジロでボクの最大の目標は区間優勝することだったから、ものすごくうれしい。この勝利は昨年11月以来行なってきたハードトレーニングと犠牲のおかげだ。総合成績は二の次だったけれど、ボクは今総合4位につけている。そのことは考えられないが、今年のジロでこれまでやってきたことをこれからも毎日積み重ねていくよ」と、28歳でジロ区間初優勝を果たしたサンタンブロージョは喜びを語っていた。

19日の第15ステージは、チェザーナ・トリネーゼからフランスへと越境してガリビエ峠(バロワール)の山頂でゴールする予定だったが、途中通過するモン・スニ峠とガリビエ峠は、セストリエーレ峠と同じように雪が積もっているため、当初この2つの峠をキャンセルして行われると報じられていた。しかし、主催者のRCSスポルトは、オリジナルの行程からゴールまで残り4.25kmをカットし、ガリビエ峠の中腹をゴール地点とする決定を下した。ゴールとなる標高2301メートル地点のレ・グランジュ・デュ・ガリビエには、マルコ・パンターニのモニュメントがある。この変更に伴い、第15ステージのスタート時間は現地時間の12時半から13時に変わった。主催者は当日朝の天候を確認したあと、選手たちの安全を考えてコースを再変更する可能性もあると付け加えている。(MAP: RCS Sport)
*コースマップは変更前のオリジナル版
 
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■第14ステージ[5月18日/チェルベレ~バルドネッキア/180km]
1 マウロ・サンタンブロージョ(ビーニファンティーニ・セッレイタリア/イタリア)4時間42分55秒
2 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)
3 カルロスアルベルト・ベタンクール(AG2R・ラモンディアル/コロンビア)+9秒
4 サムエル・サンチェスエウスカルテル・エウスカディ/スペイン)+26秒
5 リゴベルト・ウラン(スカイ/コロンビア)+30秒
6 カデル・エヴァンス(BMCレーシング/オーストラリア)+33秒
7 ドメニコ・ポッゾビーボ(AG2R・ラモンディアル/イタリア)+33秒
8 ロベルト・キーゼルロブスキー(レディオシャック・レオパード/クロアチア)+33秒
9 ソニー・コルブレッリ(バルディアーニバルボレ・CSFイノックス/イタリア)+55秒
10 ダミアーノ・カルーゾ(キャノンデール/イタリア)+58秒
11 ラファウ・マイカ(チームサクソ・ティンコフ/ポーランド)+4分59秒
■第14ステージまでの総合成績
1 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)57時間20分52秒
2 カデル・エヴァンス(BMCレーシング/オーストラリア)+1分26秒
3 リゴベルト・ウラン(スカイ/コロンビア)+2分46秒
4 マウロ・サンタンブロージョ(ビーニファンティーニ・セッレイタリア/イタリア)+2分47秒
5 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・メリダ/イタリア)+3分53秒
6 プジェミスラウ・ニエミエツ(ランプレ・メリダポーランド)+4分55秒
7 ドメニコ・ポッゾビーボ(AG2R・ラモンディアル/イタリア)+5分02秒
8 ラファウ・マイカ(チームサクソ・ティンコフ/ポーランド)+5分32秒
9 カルロスアルベルト・ベタンクール(AG2R・ラモンディアル/コロンビア)+5分39秒
10 ベニャト・インチャウスティ(モビスター/スペイン)+5分41秒
[各賞]
■ポイント賞:マーク・カベンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ/英国)
■山岳賞  :ステファノ・ピラッツィ(バルディアーニバルボレ・CSFイノックス/イタリア)
■新人賞  :ラファウ・マイカ(チームサクソ・ティンコフ/ポーランド